高分子学会講演会「相分離液滴を基盤とするバイオマテリアル・デバイス開発」(オンライン開催)
高分子学会からのご案内です。
液–液相分離により形成される濃厚な高分子液滴は、高分子科学では古くから研究されてきた高分子に特徴的な状態です。近年では、細胞内で核酸やタンパク質などの生体高分子が高濃度に存在する一種のオルガネラとして注目を集め、生命科学やバイオマテリアル分野で活発に研究されています。本講演会では、このような相分離液滴を基盤としたバイオマテリアル応用やデバイス開発について、最新の研究・開発動向をアカデミアの研究者の方々を中心にご紹介いただきます。
開催概要
| 主催 | 高分子学会 行事委員会 |
|---|---|
| 協賛(予定) | 日本化学会、日本生物物理学会、日本蛋白質科学会、日本薬学会、日本バイオマテリアル学会 |
| 日時 | 2026年7月8日(水) 10:20 – 17:00 |
| 会場 | Zoom Webinar(ライブ配信) |
| 定員 | 300名 |
| 申込締切 | 2026年7月1日(水)正午 |
| 参加費(税込) | 企業 11,000円 / 大学・官公庁 5,500円 / 学生 1,100円 名誉・終身・フェロー・ゴールド・シニア会員 2,200円 年会費制団体はチケット利用で無料または20%割引(詳細は年会費制HP参照) |
| 詳細・お申込み | https://member.spsj.or.jp/event/![]() |
プログラム
| 10:20~11:10 | 1. 相分離液滴型タンパク質ホイホイの設計と階層構造形成による高機能化
岸村 顕広(大阪公立大学) 細胞内の相分離液滴形成では、特定の構造を持たないポリペプチドが重要な役割を果たしている。これをヒントに設計した荷電性合成ポリペプチドから作製した液滴のタンパク質集積化能を紹介し、その活用法について議論する。 |
|---|---|
| 11:10~12:00 | 2. 非平衡液滴人工細胞による分子コンピューティング
瀧ノ上 正浩(東京科学大学) 分子反応をエネルギー源とした非平衡系での人工細胞の構築が注目されている。本講演では、マイクロ流体デバイスによる自律反応システムや液-液相分離によるDNA液滴を用いたmiRNAを入力とする分子コンピューティング機能について報告する。 |
| 13:20~14:10 | 3. 生体高分子の相分離分析アプローチと相分離破綻を標的とした創薬への展開
冨田 峻介(産業技術総合研究所) 生体高分子の液–液相分離は細胞機能や疾患発症に深く関わる。本講演では相分離の標準的な分析手法と、発生機構から機能発現に至る研究例を紹介した上で、相分離破綻に起因するタンパク質異常凝集を標的とした創薬への展開を概説する。 |
| 14:10~15:00 | 4. マイクロ濃縮体形成によるバイオ高分子の細胞内注入
二木 史朗(京都大学) 多量体化したカチオン性ペプチドとの混合により形成される液滴様複合体(マイクロ濃縮体)を介して、バイオ高分子の細胞内への高速注入が達成できた。この実例と高速注入を可能にする要因に関して紹介する。 |
| 15:20~16:10 | 5. ラマン顕微鏡を用いたその場定量解析の生体高分子の液滴・水和水への応用
中林 孝和(東北大学) ラマン顕微鏡は相分離液滴を構成する分子の同定、構造、濃度、相互作用の情報をラベルフリーかつその場で定量測定ができる。本発表ではタンパク質液滴の結果を紹介し、さらに液滴内に大量に含まれる水和水のラマン観測についても紹介する。 |
| 16:10~17:00 | 6. 液–液相分離ドロプレットを利用した人工細胞リアクタの開発とその展望
野地 博行(東京大学) 自律的に成長・進化する分子システムとしての人工細胞研究を紹介する。自己成長型プロトセルの成果と、分裂・進化系構築への展望を議論する。 |
