一般社団法人日本蛋白質科学会

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ホーム 日本蛋白質科学会ニュースレター Vol. 19 No. 4

第19回⽇本蛋⽩質科学会年会若⼿奨励賞受賞者コラム

日本蛋白質科学会ニュースレター Vol. 19, No. 4 (2019) 発行日 2018年8月7日

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本年度第19回年会における若手奨励賞受賞者の方から原稿をいただきましたのでここにお知らせします(演題番号順)。

日本蛋白質科学会 役員会

2YSA-02 吉澤 拓也(⽴命館⼤学)

吉澤 拓也(⽴命館⼤学)

近年、液–液相分離(Liquid-liquid phase separation)が⽣命科学の様々な領域で注⽬を集めています。本年度の蛋⽩質科学会は、液–液相分離に関連した演題が多く、相分離⽣物学のワークショップも超満員となりました。相分離研究への関⼼の⾼まりを象徴するような会であり、私⾃⾝、とても楽しませていただきました。このような年会で液–液相分離に関する研究で若⼿奨励賞をいただくことが出来ましたことを⼤変光栄に存じます。

私たちは、核内輸送受容体として知られるインポーチンβが、ストレス顆粒のもととなる FUS の液–液相分離を抑制するシャペロンとしてはたらくことを明らかとしました。本研究によって、インポーチンβ ファミリーが細胞内のストレス顆粒を制御している可能性が⽰唆されました。また、様々な物理化学的⼿法による解析を⾏い、多様な相互作⽤が液–液相分離の抑制に重要であるということを⾒出しました。

本研究は⽶国テキサス⼤学に留学中に取り組ませていただいていたテーマです。FUS の液–液相分離研究は競争が激しく、論⽂にするまでは⻑く緊張する道のりでしたが、最良のタイミングで発表することが出来たことを嬉しく思います。所属していた研究室の Yuh Min Chook 教授をはじめ、⽀えて下さった多くの皆様に⼼より感謝申し上げます。

2YSA-03 ⽥村 康⼀(理化学研究所)

⽥村 康⼀(理化学研究所)

この度は、若⼿奨励賞を賜り、⼤変光栄に存じます。

本研究では、ADP/ATP 交換輸送体(ADP/ATP Carrier, AAC)の未知コンフォメーションの詳細な分⼦構造を、計算機上の分⼦シミュレーションの新⼿法で解明しました。

AAC はミトコンドリアの内膜に存在する膜タンパク質であり、ミトコンドリアの ATP と、サイトプラズム側の ADP の 1:1 交換輸送を⾏います。AAC に関しては、c-state と m-state の少なくとも2状態の間を⾏き来することで交換輸送を実現することが、⽣化学実験等で知られていました。c-state に関しては、2003年に結晶構造が発表されていましたが、m-state の分⼦構造は⻑らく不明なままでした。我々はタンパク質の構造変化サンプリングを加速する分⼦シミュレーションの新⼿法を開発し(2015年)、それによって世界で初めて m-state の詳細な分⼦構造を決定しました(2017年)。正直、合っているのかどうか分からなかったのですが、2019年にようやく m-state の結晶構造が発表され、我々のモデルがほぼ正しかったことが証明されました(我々の論⽂は引⽤してもらえませんでしたが)。

最後に、本研究を遂⾏するに当たり、ご指導を賜りました林重彦教授(京⼤・院理)に⼼より感謝致します。

2YSA-06 寺坂 尚紘(東京⼤学)

寺坂 尚紘(東京⼤学)

この度は⽇本蛋⽩質科学会若⼿奨励賞を頂き、⼤変光栄に思います。本研究では細菌タンパク質を、ウイルスの様な⾃⾝の mRNA を内包するヌクレオカプシドに⼈⼯進化させました。ウイルスは RNA または DNA ゲノムを内包した⾃⼰集合タンパク質(ヌクレオカプシド)で構成されています。ヌクレオカプシドの出現はウイルスの起源おいて重要なステップであったと考えられており、ウイルスは細胞内の⾃⼰集合タンパク質から進化したという仮説が提唱されています。

私はこの仮説を実験的に⽀持するため、Aquifex aeolicus ルマジン合成酵素(AaLS)を Directed Evolution によってヌクレオカプシドに⼈⼯進化させました。まず直径 16 nm のカプシド構造の内側に RNA 結合ペプチドを導⼊し、AaLS の mRNA の⾮翻訳領域にペプチドに結合するタグ配列を導⼊しました。AaLS にランダム変異を導⼊したライブラリーを構築し、⼤腸菌で発現・精製して分⼦進化させた結果、直径約33 nm のヌクレオカプシドが得られ、このヌクレオカプシドは⾃⾝のmRNA 上のタグ配列を認識して内包することができました。本研究で得られた⼈⼯ヌクレオカプシドは機能性ペプチドの探索やドラッグデリバリー分⼦の開発のためのテクノロジーとしての応⽤も期待できます。今後は東京⼤学⼤学院理学系研究科化学専攻⽣物有機化学研究室(菅裕明教授)で、ヌクレオカプシドへの更なる機能付与と⼈⼯進化の研究を進めています。

最後に本研究を遂⾏するにあたりサポートしていただいた ETH Zurich の Donald Hilvert 教授、東佑翼博⼠、Stephan Tetter ⽒、そして Human Frontier Science Program にこの場を借りて感謝と御礼申し上げます。

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