この度、クライオ電子顕微鏡に関わるすべての研究者、技術者、そして学生を対象とした、分解能を競うオンラインコンテスト「nanoVision Challenge」を開催します!
「我こそは!」というトップランナーから、「自分の実力を試してみたい」という若手研究者や学生の方まで、熱意あるすべてのチャレンジャーを歓迎します。豪華賞品もご用意しています!
皆様の挑戦を心よりお待ちしております。
nanoVision challenge実行委員会
委員長:加藤貴之(大阪大学蛋白質研究所)
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【概要】
主催者から提供されるクライオ電子顕微鏡の画像データセットを用いて、期間内での最高分解能を目指すオンラインコンテストです。
カテゴリは以下に示す【限界分解能部門】、【フォーカス解析部門】、【サブトモグラムアベレージ部門】の3つに分かれており、そのいずれかあるいはすべてに挑戦することができます。いずれのデータも取り扱いしやすいサイズにしたものをPDBjの特別サイトに用意しました。そこからDLして解析してください。
【カテゴリと試料名】
1. 限界分解能部門
試料名:GLUT9 +urea
概要:2025年にMatsushita D.らによって発表された尿酸が結合したGlucose transporter 9 のデータセット(EMPIAR-12614)です。分子量59.7 Daの小さなタンパク質であるため、高分解能な解析が困難な挑戦的なターゲットです。ちなみに、主催者側の何名かがRELIONで解析を試みましたが、満足いく分解能での解析は成功しませんでした。
2. フォーカス解析部門
試料名:hERG channel
概要:2024年にMiyashita Y.らによって発表されたhuman ether-à-go-go-related gene channelのデータセットで、4つのhERGで形成されるリング状の構造の中心に薬剤が結合しています。今回はその中心にある薬剤の高分解能解析に挑戦していただきます。
3. サブトモグラムアベレージ部門
試料名:Rubisco
概要:2024年にKelly R.らによって発表(EMPIAR-11830)された、クラミドモナスをプラズマFIBで切削した1,829のラメラからの傾斜シリーズのデータセットで、リボソーム等様々な生体高分子が観察されています。今回はその中からRubiscoをターゲットとしました。
【開催期間】
2025年8月19日 〜 2025年12月25日
【参加資格】
・クライオ電子顕微鏡による構造解析に携わる、または興味のある大学・研究機関の研究者、学生、技術者
・情熱が煮えたぎる研究者
【詳細】
審査基準、データのダウンロード方法等詳細は
https://www.protein.osaka-u.ac.jp/cryoem/game.html
のnanoVision challengeのページを御覧ください。
【賞】
最優秀賞、審査員特別賞
皆様のご参加をお待ちしております。
主催:大阪大学・蛋白質研究所
問い合わせ:蛋白質研究所 加藤貴之 tkato[at]protein.osaka-u.ac.jp([at]を@に変更してください。)