SPring-8では生体高分子結晶解析の中級者を対象とした研修会を開催いたします。
生体高分子のX線結晶解析法はデータ測定、構造解析の自動化が進み構造解析を専門としない研究者でも構造解析を行えるようになってきました。一方で取得した回折データの評価や解析した構造の質の評価、構造のデータベースへの登録などにおいて不安を抱えているユーザーのの皆さんの声もいただいています。本研修会では既にビームラインを利用して結晶解析を行なっているユーザーが、試料の性質に応じた高度な測定を実施し、より目の行き届いた構造解析を行なえるようになることを目的としています。
詳細と参加登録については下記のSPring-8ホームページをご覧ください。
http://www.spring8.or.jp/ja/science/meetings/2024/20240125/

日程：2024年1月25 日 (木)・26日 (金)
開催場所：SPring-8 (BL41XU, 蓄積リング棟生体高分子解析ビームライン計算機室)
主催（共同）：高輝度光科学研究センター，理化学研究所放射光科学研究センター，大阪大学蛋白質研究所
後援：日本医療研究開発機構 生命科学・創薬研究支援基盤事業 (AMED/BINDS)
対象：本研修会では一通りの構造解析ができる方で、一層の結晶解析の技量の向上を図りたい方を対象とします。（大学院生、ポスドク、研究員レベル）
内容：ビームラインを用いた自動測定（見学）から構造解析完了、PDBへの構造登録までを実習（ハンズオン）形式で講習します。自動測定実施にあたってのノウハウ・注意点を説明すると共に、データ処理時の重要な指標の説明を行い、自動化されたビームラインやソフトウェアを使いこなし、自立して構造解析を完了できるようになることを目指した内容です。

プログラム:
１日目（1月25日）
10:00 - 10:10　開会挨拶
10:10 - 12:00　[講義・見学]「SPring-8タンパク質X線結晶構造解析ビームラインでの自動測定」
（昼食）
13:00 - 17:00　[講義・実習]「回折データ測定と自動処理データの評価と手動再処理、分子置換法による位相決定」
17:00 - 17:30　[見学] ビームライン見学

２日目（1月26日）
10:00 - 16:30　[講義・実習]「CCP4i2を用いた構造解析・リガンド複合体の構造精密化とPDB登録」
16:30 - 17:00　SPring-8利用制度の説明